株かじり系陸マイラー

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マーベラス<7844>の株主総会と経営近況報告会に行ってきました。続

マーベラス経営近況報告会

マーベラス<7844>の株主総会に引き続いて経営近況報告会にも参加しましたのでご報告します。

hanna.hateblo.jp

 この記事のタイトルは、招集通知にも名前が挙がっていた『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』(以下、シリーズ合わせて『俺ガイル』)を意識してみたわけですが、ところで『俺ガイル』と言えば、その作者である渡航氏がマーベラスの宣伝部社員ではないかという噂を耳にしたことがあります。

渡航氏も手掛けている『クオリディア・コード』にマーベラスが主幹事として参加するということで「『俺ガイル』の作者である渡航マーベラスの社員なのか」と質問したい気持ちをグッとこらえました。

経営近況報告会

株主総会終了後、休憩を挟んで経営近況報告会を開催。

まず会長兼社長の中山氏が前期の業績予想未達を謝罪。そして今期も営業利益60億に再チャレンジする旨を宣言。

マーベラスの概要説明映像後に質疑応答開始。

質疑応答

Q1. VRについて

Q1「先日PlayStationVRが発表され、ゲーム業界は今後VRに注目が集まると思うが、ゲーム事業や映像事業で何かできるのではないかと思うが、現状で何か考えているか。」

A1(青木)「今年はVR元年と言われており、PlayStationVRも予約完売。しかし一方で4万5000円、周辺機器を合わせて5万円という高額商品。我々も当然研究をしているが、どの程度売れるかも未知数。アプローチとしては3つ考えられると思っている。
①仮に10万台売れるとするとその中で商売をしていかなければならないので、その内1万人に1万円支払ってもらうF2Pに近いスタイルのビジネスモデル。
②日本はややスロースタート(最初はマニアしか買わない)と考えられるが海外はロケットスタートを切ると考えられるので最初から海外を狙ったゲームを作る。
③とにかくやってみる。ただし上場企業でもあるのであまり大きなリスクは犯せない。商売をあまり考えず一部のPSソフトを対応するという方法。いつになるか分からないがそう遠くない時期に出したい。
当社には③が一番向いていると考えている。

映像音楽事業については非常に相性が良いと考えており、対応を検討している。

Q2(トラスト・テック大株主椛田氏)

トラスト・テックは製造系技術者派遣・請負と開発系技術者派遣を柱とする企業。
マーベラス会長兼社長の中山晴喜氏の父親である中山隼雄氏の資産管理会社アミューズキャピタルの投資先であり、マーベラス会長兼社長の中山”晴喜”氏も取締役を務めている。
(トラスト・テックは晴喜氏の名前を間違えてるけど大丈夫なのでしょうか……)

トラスト・テック社役員紹介
上記画像は役員・社外取締役紹介│IR情報│トラスト・テックより

マーベラス社役員紹介

上記画像は役員紹介 | 会社情報 | マーベラスより

Q2. 配当金について

Q2「配当金年間30円はさみしい。配当性向も徐々に下がってきている。トラスト・テックでやってきたことはご承知のとおり(※ご承知のとおりというのは取締役でもある中山晴喜に向けて言っているものと思われます)。財務内容も悪くないのだからしっかりと配当してほしい。大株主になってやってもいいと思ってきたが、これじゃアカン。」

A2(中山)「トラスト・テックについては他社のことなので控える。配当性向については、方針として最低限30%以上を約束しているのでそれは満たしている。当然、業績予想を超える業績を上げたならば過去にもそうしたように増配もあり得る。」

Q3マーケティングについて/中国進出について

Q3-1オンライン事業のマーケティングについて

A3-1(中山)セグメントが幅広いのでセグメント毎にマーケティングを行っている。オンライン事業のマーケティングに関しては青木から」

(青木)「オンラインマーケティングには20名ほど在籍しており、かなり力を入れている部分である。私はコンシューマー事業出身だが、コンシューマーのマーケティングとは全然違うと感じている。コンシューマーの場合はいかに派生させるか、ユーザーの間で話題を喚起し勝手に広まっていかせるかが重要である。逆にオンライン事業のマーケティングは地味で頭を使う。1人ユーザーを獲得するのにいくら掛かっているか。どこの媒体が効率が良いのか。オンラインマーケティング自体がここ数年でできたものでKPIをはじめとするタイトルの収益性を表す数値の分析をずっとしてトライアンドエラーを繰り返している。」

Q3-2「多くの企業が中国に進出しているが、うまくいっていない。それどころか撤退も難しい状況だが、その辺りもしっかりと検討した上で進出してほしい」

A3-2(青木)「中国は、全く未知の経験であり、カントリーリスクもあるので我々独自にやるということはない。100%中国資本の企業にライセンスを付与してライセンス料をもらうスキームとなっている。ハイリターンではないが、ミドルリスク・ミドルリターンである。また台湾は日本のコンテンツがそのまま受け入れられやすい風土があるが、中国は違う。中国は派手好きなのでチュートリアルから最強武器を出すなどとにかく派手にするなど、少しお金を出して中国向けにローカライズに非常に力をいれた。しかし中国で日本のコンテンツがどの程度受け入れられるか未知数であり、暖かく見守ってほしい」

Q4. 刀剣乱舞の舞台について

Q4-1「刀剣乱舞の舞台を見たが、トップクラスの俳優で劇場も観劇には良かったが、もっと大きい箱でやればもっと稼げたのではないか」

A4-2(松本)「劇場は2.5次元ブームなどがあって1年~1年半前から予約しなければ取れないなど非常に取りにくい状況がある。シアター専従でやらせてもらってキャパも700人くらいあるのでお客様も間近で見れるので良かったと思うが、チケットが取りにくくなってしまい申し訳なかった。劇場で見れない方のために全国の映画館でライブビューイングを行っている。」

Q4-2「DMMで配信があったと思うが、DMM以外では有料配信をしないのか」

A4-2(松本)「配信は好評を頂いており、色々と可能性を随時判断していきたい。」

Q5. 2.5次元作品について

Q5-1「2.5次元作品が好きでよく見るが、テニスの王子様のドリームライブような曲がメインのステージは今後考えていないのか。幕末Rockの役者のミュージカルをやってくれ」

A5-1(中山)「幕末Rockの声優ライブもやらせてもらったが完売であり、一番近いタイトルであることは事実。テニスの王子様以外のミュージカルについてもしっかりとやっていきたい。」

Q5-2「刀剣乱舞の舞台に行きたかったのにチケット取れなくて行けなかった。ライブビューイングなんかじゃなくて生で見たいんじゃ」

A5-2(中山)「キャパの件は申し訳ありませんでした。テニスの王子様のように定期的に一定上の集客が見込めれば予め適切な劇場を押さえることができるが、刀剣乱舞は、やると決めてから我々の予想以上に人気が上がってしまい、本番当日には我々ももっと大きい劇場にすればよかったと後悔したほどである。今は人気を認識しているので安心してほしい」

Q6. 俺タワーについて

Q6-1「不正マクロ使用者が野放しになっている。一度BANされた人が復帰してるし、ゲームバランスが不正マクロ使用前提になってんのはどういうことだ。またTwitter上でそのことに苦言を呈したユーザーが俺タワーのプロデューサーから生意気だと言われていたがどういうつもりだ。あと俺タワーのTwitterやってるけどお知らせに誤字多すぎてゲームのプレイに支障が出てる」

A6-1(青木)「貴重な意見として運営チームに伝える。DMMがパブリッシャーで、マーベラスは開発と運営を受託している形である。プロデューサーはDMMでは?(プロデューサーはマーベラス所属であるという質問者の回答があり)いずれにしても運営チームに伝えておく」

Q6-2「俺タワーはPCブラウザゲームだが、アプリも出ないでこのまま収束していくのか」

A6-2(青木)「存続や終了についてはDMMと協議して進めていくので現時点で何も決定していることはないので安心してください。」

Q7. 自社IPについて/幕末Rockについて

Q7-1「音楽・映像・ミュージカル事業で他社IPタイトルが強いが、自社IPタイトルは育てないのか?」

A7-1(中山)「自社コンテンツ・IPを作っていきたいという気持ちは強い。今後も音楽映像、ステージ、コンシューマー、アミューズメント、オンラインがあるので横展開で強いIPを作っていきたいので現在プロジェクトにチャレンジしている」

Q7-2「幕末Rockが次の公演で原作を使い切るが、今後の展望は?」

A7-2(松本)「つい先日ライブが終わり、夏に公演を予定しているが、製作委員会のこともあるので今後は未定で回答を控えたい。メディアミックスはIPに魅力を与えていくのでこれからも取り組んでいく」

Q8. 役員/勤続年数について

Q8-1「役員に女性がいないが、女性の視点を持ててないのでは?」

A8-1(中山)「役員の選出に男女の性別はこだわっていない。適任がいれば積極的に登用していく。もっともユーザー・株主に女性が多いのも事実で、企画を行う現場レベル、管理職レベルでは女性も多くいる。意見として参考にさせてもらう」

Q8-2「平均勤続年数が4年だが、ブラック企業なのか?」

ブラック企業なのかという直球の質問に中山会長兼社長が事務局と慌てて何かを話をしていました。

A8-2(中山)「旧マーベラスエンターテイメントマーベラスAQL時代を含めると19年目の企業だが、マーベラスだけでみると5年程度。マーベラス自体には70名程度しかいなかったところに新卒・中途で多く入社しておりそれらを平均すると4年という数字になっているだけである」

Q9. スマホゲームについて

Q9「なぞる系、引っ張る系ゲームはあるが、世界的にパズル系、ツムツム系のゲームがヒットしているが、そういったゲームを計画しているか」

A9(青木)「パズル系は今開発しているゲームはないが、スマッシュドラグーンはそれに似たスタイルのゲームである」

Q10. オンライン事業の利益予想について

Q10「オンライン事業の利益が四半期ごとに落ちてきている。今期はトントンを予想しているが、新作を出しても長続きしない状況で達成できるのか」

A10(青木)「オンライン事業の収益の柱はログレス。そこが売上のトップラインをどの程度維持できるかがポイント。中国の事業も織り込んでいない。また今期は新作を数タイトル予定しているが、現時点では出るかもはっきり言えないので予想していない部分もあるが、今までは出した予想は達成してきた。責任者としてしっかりと達成したい」

Q11. 舞台弱虫ペダルについて

Q11「一時期と比べて人気が落ちた感があるが、イレギュラー公演でチケットがまだあるのに公式Twitterがアナウンスしないので新規層が入ってこれない。また箱学編の東京公演が3日しかないって稼ぐ気あんのか」

A11(松本)「イレギュラー公演は、劇場の箱不足が深刻な問題で狙ったように公演ができていないが、しっかりと対応していきたい。プロモーションについては改善していきたい」

Q12. 任天堂のMXについて

Q12「任天堂のMXについてはどう考えているか」

A12(許田)「期待しているし、研究もしている。タイトルの予定もしているが、今この場では言えない。」

Q13. コンシューマ事業の業績予想について

Q13「コンシューマ事業だけやたらと強気だが、詳細について教えて」

A13(許田)「今期は実績のあるタイトルが出るので利益が硬い。アミューズメントもドラクエポケモンが出る。ポケモンは以前の実績を参考に見通しを出している」

Q14. 劇場環境

Q14「良い舞台を作るには劇場環境の整備も重要。2.5次元専門シアターと呼ばれる劇場が渋谷にあるが、劇場環境がよろしくないのでは?」

A14(中山)「私もあそこは好きじゃない。取りたくてとったわけじゃないが、キャパシティとの関係上取らざるを得なかった。早め早めに良い劇場を取れるように行動していく」

→「私もあそこは好きじゃない」という発言で一部の女性だけ笑っていましたが、あとの方は意味が分からないようでした。

Q15. オンライン事業

Q15「以前からディズニーのゲームについて海外展開の質問があったが、まだ海外展開の可能性はあるのか?」

A15(青木)「可能性という意味ではもちろんある(0ではない)。しかし、国内での状況の成績に満足しているわけではなく、国内を固めてから海外を考えたい。またディズニー側の意向もあるので話し合う必要がある」

感想

株主総会と合わせて約3時間の長丁場。他の株主総会にも参加してきましたが、マーベラス株主総会および経営近況報告会は少し変わっているなとの印象を抱きました。

変わっているというのは、出席者に女性、しかも(比較的)若い方が多いことです。ちなみに質問者の性別は個別には書いていませんが、2.5次元舞台に関する質問は全て女性でした。

それだけ女性にも指示されるコンテンツを持っているという印象を持ちましたが、同時に質問がコンテンツに関するものばかりで経営に関するものが少なかったなという気がしました。あと意見を言いたいのは理解できますが、同じような質問・意見(劇場関係)はウンザリするので正直やめてほしいです。(もちろんマーベラスだけではありませんが……)。

いずれにせよ、経営者の方も参加者の質問に可能な限り多く答えていたと感じましたし、特に経営近況報告会の方は経営者の方々と非常に距離的に近く感じるものでした。そういう意味では良い株主総会・経営近況報告会だったと言えるのではないでしょうか。

 

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